MODS ENGINEERING

そのバーコード読取、専用機でなくてもいいかもしれません ― Android × ML Kitで作る現場のコードリーダアプリ

(なし・技術コラムのため) (技術コラム(現場向けモバイルアプリ開発))

  • Android
  • ML Kit
  • CameraX
  • バーコード
  • QRコード
  • ハンディターミナル
  • 現場アプリ
  • サーバ連携
  • 技術コラム

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はじめに

「バーコードを読む」ためだけの機械に、いくらまで払いますか?

物流や製造の現場でコードを読む道具といえば、専用のハンディターミナルが定番です。堅牢で読み取りが速く、確実な選択肢であることは間違いありません。一方で、こんな悩みもよく耳にします。

  • 台数を揃えると、決して小さくない投資になる
  • 画面や操作の流れを、自社の業務に合わせて作り替えることは基本的にできない
  • 読んだ「あと」の確認・入力・送信は、結局人の運用でカバーしている
  • 基幹システムへの実績反映は、別のPCで転記している

読み取りは自動化されたのに、その前後は手作業のまま――そんな現場は少なくないのではないでしょうか。

市販のAndroid端末が「読取機」になる

当社では、市販のAndroidスマートフォン/タブレットとGoogleのML Kit(機械学習ベースのコード認識ライブラリ)を使い、現場業務に合わせ込んだコードリーダアプリを開発しています。ML Kitは追加のライセンス費用なしで利用でき、CODE128やQRコードなど主要なコード体系を、端末のカメラだけで読み取れます。カメラ制御にはAndroid標準のCameraXを組み合わせ、プレビュー表示から読取解析までを1つのアプリに収めます。

ポイントは、道具に業務を合わせるのではなく、業務に道具を合わせられることです。読み取ったコードの桁数チェック、読み取り直後の確認画面、サーバへの実績送信、失敗時の再送まで、一連の業務フローをアプリの中に閉じ込められます。

現場で使える読取にする工夫

カメラ読取は「読めるかどうか」よりも、「余計なものを読まないか」「現場のテンポに合うか」が勝負です。当社がアプリに標準で組み込んでいる工夫をいくつか挙げます。

  • 読取枠を画面の一部に絞る:カメラは視野内のコードを何でも拾ってしまうため、枠内に入ったコードだけを採用し、隣のコードの誤読を防ぐ
  • 桁数・コード体系のチェックで、対象外のコードをその場で弾く
  • 読取成功は音とバイブレーションで即座にフィードバック(騒音の大きい現場でも分かる)
  • 暗所向けのライト点灯制御と、コードが汚損している場合の手入力への逃げ道
  • ナビゲーションバー非表示などの画面固定化で、作業者の誤操作を防ぐ

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読んだ「あと」まで作り込む

現場の困りごとの多くは、実は読んだあとに起きています。読み取った値をどう確認し、どこへ届け、失敗したらどうするか。当社のアプリでは、読取→確認→サーバ送信→結果表示→再送までを一連の画面フローとして設計します。

サーバ側が新しいシステムとは限らないのも現場の実情です。文字コードがShift_JISのままのレガシーなサーバや、CSVファイルでの実績連携にも合わせられるのは、PLCから上位システムまで日常的に橋渡ししている当社ならではの強みです。

専用機と汎用機、どちらを選ぶか

どちらが優れているという話ではなく、向き不向きがあります。

  • 専用ハンディターミナルが向く現場:粉塵・水濡れ・落下が日常の過酷な環境、1日数千回読むような読取速度勝負の工程、保守窓口を一本化したい場合
  • 汎用Android+専用アプリが向く現場:読取の前後に確認・判断・入力が絡む業務、画面や帳票を自社流に作り込みたい場合、台数あたりのコストを抑えたい場合

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まとめ

「読む」だけなら専用機が速い。しかし現場の困りごとの多くは、読んだあとに起きています。コードを読んでから基幹システムに実績が届くまでの"間"を埋めるのが、PLCもアプリもサーバも書ける当社の仕事です。

バーコード運用の周辺に手作業が残っている、専用機の更新費用に悩んでいる――そんなときは、汎用端末+アプリという選択肢も含めて、お気軽にご相談ください。

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