落雷で停止した警報伝送を1週間で緊急復旧 ― KEYENCE当日出荷 × EtherNet/IP光伝送
建物設備・計装会社様(元請) (大型レジャー施設(警報伝送システムの緊急復旧・落雷対策))
- 落雷対策
- 緊急復旧
- リモートI/O
- EtherNet/IP
- KEYENCE
- KV-NC32T
- 光メディアコンバータ
- 避雷器

案件概要
- お客様:建物設備・計装会社様(元請)
- プロジェクト:大型レジャー施設の警報伝送システム(リモートI/O)の緊急復旧・更新
- 構成:KEYENCE KV NanoシリーズKV-NC32T+Ethernet/EtherNet/IPユニット(KV-NC1EP・KV-EP02)+拡張I/O、産業用光メディアコンバータ(ペア)、制御電源用避雷器+ノイズフィルタ
- 担当範囲:現地調査・要件定義、ハード/ソフト設計、盤改造、現地工事・試運転(工事は協力会社様と連携)
背景と課題
落雷は、いちばん壊れてほしくないものを選んで壊します。数万人が来場する大型レジャー施設で、離れた2拠点の間の警報伝送を担っていたリモートI/O装置——光ケーブルでシリアル伝送する古い専用機——が、雷でダウンしました。来場者が集中する繁忙期は目前。復旧の速さそのものが、いただいた命題でした。
- 故障した専用装置は旧式で、同等品の再調達や修理を待つ時間はない
- 約30点の警報が監視できないままでは、施設の安全運営に関わる
- 既設の光ケーブルや受け側の警報盤・監視装置は活かし、改造範囲を最小にしたい
- 同じ雷でまた壊れるのでは意味がない。再発防止まで含めて仕上げる必要があった
対応内容
「直す」のではなく「作り替える」 ― 方針即断と当日出荷
専用装置の修理や再調達を待つ選択肢は、最初に捨てました。代わりに、汎用品の組み合わせで同じ機能を作り替える方針を即断。PLCとI/Oは当日出荷体制のKEYENCEで固め、KV NanoシリーズKV-NC32T、Ethernet/EtherNet/IPユニット(KV-NC1EP・KV-EP02)、拡張I/Oと変換端子台を即手配しました。現地調査の翌日には見積を提出し、そのまま機器手配へ。超短納期の勝負どころで頼れるのは、在庫を持ち即日出せるメーカーです。
既設の光ファイバを活かす ― EtherNet/IP over 光
装置は死んでも、光ケーブルは生きている可能性があります。まず光パワーメータで既設ファイバ(マルチモード・2芯)の損失を実測し、再利用できることを確認。そのうえで、EtherNet/IPが標準のEthernet規格(IEEE 802.3)であることを利用し、産業用光メディアコンバータをペアで挟んで、既設ファイバにそのままEtherNet/IPを通しました。警報約30点は発生側で接点をPLCに取り込み、光経由で監視側のPLCから接点出力として再現——受け側の警報盤・監視装置から見れば従来と同じ顔のまま、中身だけが専用シリアル伝送から標準規格へ置き換わっています。

雷に強くして返す ― 避雷器とノイズフィルタ
復旧して終わり、にはしませんでした。両拠点の盤に制御電源用避雷器とノイズフィルタを追加し、同じ雷で二度壊れない構えに。故障対応の機会は、設備を一段強くするチャンスでもあります。

結果
- ご連絡から試運転完了まで1週間で警報伝送を復旧。繁忙期前に間に合わせた
- 専用装置への依存がなくなり、標準規格(EtherNet/IP)+汎用品の構成に。将来の故障時も入手性の高い機器で即交換できる体制になった
- 避雷器・ノイズフィルタで雷サージへの耐性を強化。「元通り」ではなく「前より強く」して引き渡し
壊れてから最短で立て直す力も、制御屋の商品のうちです。老朽化した専用装置の「作り替え」、そして待ったなしの緊急トラブルこそ、当社にご相談ください。