包装ラインの品種切替をバーコード連動で自動化 ― 異メーカー機器連携 × 全数照合
食品メーカー様 (食品製造業(包装ラインの品種切替・取り違え防止))
- 品種切替
- バーコード連動
- 取り違え防止
- シリアル通信

案件概要
- お客様:食品メーカー様
- プロジェクト:包装ラインの品種切替を、包材のバーコードと連動して自動化・照合するシステムの構築
- 構成:KEYENCE KVシリーズPLC+VTシリーズタッチパネルによる連動制御盤、Ethernet接続のコードリーダ、計量器・金属検出機とのシリアル通信、包装機との接点信号連動
- 担当範囲:現地調査、機器メーカー各社との通信仕様調整、制御盤製作、PLC・タッチパネルソフト設計、現地立上げ
背景と課題
包装フィルムを一本、掛け違える。それだけで食品工場は、表示と中身が違う商品を世に出すリスクを負います。品種切替のミスは味の問題ではなく、アレルゲン表示の事故に直結する――包装ラインの段取り替えは、食品工場で最も神経を使う瞬間のひとつです。
- 品種切替のたびに、計量器・金属検出機・包装機それぞれで品種を呼び出しており、人手の突合に依存していた
- 連動させたい機器はメーカーも接続方式もバラバラで、標準機能だけでは横につながらない
- 切替時だけでなく、稼働中の包材違い・設定違いも検出できる仕組みが求められた
- 生産を止めないため、切替が終わるまで搬送を確実に待たせるインターロックが必要だった
対応内容
段取りの起点を、人の記憶から包材のバーコードへ
包装機が自動運転を開始すると、連動制御PLCがコードリーダで包材のバーコード(JANコード)を読み取り、PLC内蔵の品種マスタ(30品種、タッチパネルの登録画面から保守可能)と照合。そのまま計量器と金属検出機へ品種切替のシーケンスを実行します。切替が完了するまでは「品種切替中」信号で包装機の搬送を待機させ、完了すればOKランプが点灯して下流から順次ライン稼働。人がマスタに合わせるのではなく、包材が機械を合わせる。段取りの起点を変えたことが、この仕組みの核心です。

メーカーの違う機器を、ひとつのシーケンスに束ねる
連動させた機器は、接続方式が見事にバラバラでした。計量器とはRS-232CのASCII電文による「予約番号」の確認・変更通信で、機器側ファームの新旧でプロトコルが変わるため互換仕様の確認から実施。金属検出機とは別方式のシリアル通信で品種切替を指示し、コードリーダはEthernet、包装機とは無電圧接点のインターロック信号――四者四様です。機器メーカー各社と通信仕様の打合せ・調査を重ね、リトライ・異常時の振る舞いまで含めて一枚のラダーに翻訳しました。異なるメーカーの機器の"間を埋める"ことこそ、制御屋の仕事です。

入口で塞ぎ、流れの中で全数照合する
防御は二段構えにしました。入口では、切替シーケンスが完了するまで搬送をインターロックで塞ぐ。そして運転中は、包装機から包材の印刷ピッチごとに出力される読取トリガでバーコードを毎回読み取り、現在の設定品種と全数照合。不一致なら警報を上げ、包装機側とのインターロックで自動運転を止めます。さらに計量器の予約番号は常時サイクリック通信で監視し、機側で設定が変えられた場合も照合エラーとして検出。異常は「通信・機器・動作」の体系で60枠に整理し、バーコードの「読取エラー」と「照合エラー」も別コードで切り分けられるようにしています。
結果
- 包材バーコードを起点とした品種切替・照合の仕組みが稼働し、品種取り違えを人の注意力ではなく仕組みで防ぐ体制に
- 品種マスタ30件はPLC内蔵+タッチパネル保守のPCレス構成。現場だけで品種追加・変更が完結
- 納入後も機能改善のご依頼をいただき、継続的に改修を実施中
計量器、金属検出機、包装機、コードリーダ――メーカーの異なる機器たちに、同じ品種を向かせる。そんな"間を埋める"制御こそ、当社の得意分野です。装置単体ではなくライン全体の連携でお困りの際は、ぜひご相談ください。